緑マンガン鉱について

緑マンガン鉱は組成式 MnO であらわされる、高品位マンガン鉱の成分をなす鉱物です。ただし空気中でただちに酸化して褐変・黒変します(周囲のパイロクロアイトが関係している模様)。

パイロクロアイトのなかの緑マンガン鉱

緑マンガン鉱の色として、よく見られる写真や標本でみられるのは少し深めの緑色です。ところが本当に新鮮なものはもっともっと明るい緑です。

↑とってもきれいです。この石は数日で真っ茶色になってしまいましたが。

上の写真は割って出てきたものをすぐ撮影したものです。このあともう少し割って二酸化マンガンの面をなくしていきました。で、下の写真のようになりました。

↑半日経過したもの

鮮やかな緑マンガン鉱も、やや色がくすんできています。緑マンガン鉱の周囲は褐色をしています。これはパイロクロアイト(と、おそらくハウスマン鉱)が集合している部分です。もし純粋なハウスマン鉱ならもっと暗い色をしているはず。右上の部分はチャートです。

↑ 同じ面の写真。1週間ほど経過

もうどこに緑があるのか分からなくなってきましした。

まあ、変色してだめになっても、また割ったら緑色が出てきます。ここぞというとき(?)にやるつもりです。

菱マンガン鉱等の中の緑マンガン鉱

もう1つのサンプルです。

サンプル2

ちょっと分かりにくいのですが、灰色の層のなかに緑マンガン鉱があります。これもかなり奇麗です。

拡大してみましょう。

サンプル2拡大。中心の緑色部が緑マンガン鉱

Chはチャート、Pxmは桃色のパイロクスマンガン石(バラ輝石の可能性もある)、Rdsは褐色の菱マンガン鉱、Tepは淡緑色のテフロ石、Alhは紫色のアレガニー石を示します。たぶんPxm,Tep,Alhのあるあたりには全体的に菱マンガン鉱も混じっています。

上から順にチャート→パイロクスマンガン石や菱マンガン鉱→テフロ石と層状に並んでおり、順に高品位になっています。テフロ石の層のなかに紫の帯が平行に挟まっているのが写真では分かりにくいかもしれませんが、ここはアレガニー石で、これまたテフロ石より更に高品位の部分です。このアレガニー石に接するところに、さらにさらに高品位の緑マンガン鉱があるという感じです。全部並べるとチャート→パイロクスマンガン石→テフロ石→アレガニー石→緑マンガン鉱となります(広範囲に菱マンガン鉱も分布している)。

とりあえずとれたサンプルはホームセンターで買ったビンに保管しています。サンプル2はしばらく健在ですが、いつまでもつやら。

写真はありませんが、採集後、容器にも入れず何も手入れしていない結晶質の緑マンガン鉱があります。こちらは1年以上無事です。すごい!

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まめしば
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