簡易真空容器を使った減圧実験(膨張・沸点降下)

高校物理の超簡単な実験シリーズ。今回は簡易真空容器を使って減圧することによる面白い現象を観察します。

まめしば
まめしば

本シリーズのコンセプトに合わせて、「ざっくり」やれればそれで良いという感じで紹介するよ!

準備

準備物:簡易真空容器、ソフトテニスボール2個 or マシュマロ2個 or 未開封の菓子袋、お湯、温度計

簡易真空容器はすごく安いのが売られていますが、やはり耐久性が低いですので、ていねいに使いましょう。


加藤産業 真空保存庫 160x160x144mm 約390g VL-2B

ソフトテニスボールを使うなら、次のがかなり廉価です。


サクライ貿易(SAKURAI) CALFLEX(カルフレックス) ソフトテニスボールCLB-401W

やってみて分かったのですが、正直、テニスボールよりマシュマロとか菓子袋のほうが盛り上がります。

やってみよう①

写真はソフトテニスボールを使っています。外にももう1個あるのは、比較用です。がんばってシュポシュポと空気を抜いていきましょう。するとボールはどうなるでしょうか?

やってみよう②

写真はありませんが、70℃程度のお湯を簡易真空容器に半分くらい入れます。容器の取扱説明書を必ず読み、耐熱性を確認しておきましょう。お湯は沸騰させたものを冷まして70℃にするか、水をちょっとずつまぜて調整します。

で、減圧していきます。するとお湯は沸騰します。なかなか沸騰しない場合はお湯の温度を上げてください。容器を開けてお湯の温度を測りましょう。100℃ではなく、やはり70℃です。

※簡易真空容器が大きい場合は、お湯を大量に用意するのが大変ですので、コップにお湯を入れて、容器に閉じ込めましょう。

考察しよう

容器内の空気が抜けていくので、気圧が下がります。空気から押される力が弱まるので、ボールは膨らむのですね。これは高所で菓子袋が膨らむのと同じ現象です。

また沸騰の実験については、蒸気圧が既習であればよく分かると思います。製品にもよると思いますが、気圧計を真空容器に入れると、5分くらいかけて250~300hPaくらいまで減圧できることを確認しました。蒸気圧曲線を見ると、300hPaなら70℃程度で沸騰します。これもまた高所で起こる現象と同じで、富士山の頂上なら88℃程度で沸騰するとされています。気圧が低いので、水面を空気が押し付ける力が弱く、沸騰しやすくなるのです。

ほかの実験:

理科実験集

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